コロナショックにより急落した後、だいぶ盛り返してきた株価。そんな今、株を買おうか迷われている方は多いのではないでしょうか。
特に下落率が大きいのが航空業界です。
文字通り日本の両翼であるJALとANA。
以前ANAとJALそれぞれの株価、株主優待と配当などを記事にしましたので
今回はANAとJALの株価、株主優待と配当の3つについて比較しました。
以下では統一感を出すため左側をANA、右側をJALで統一しています。
(一応キャプションは付けています。)
緊急事態宣言が解除された直後の動きはこちら↓
株価変動
ANA | JAL | |
---|---|---|
コロナ前値 | 3,600円 | 3,300円 |
現在値(9/18終値) | 2,756円 | 2,134円 |
下落率 | 約25% | 約35% |
最低単元数 | 100 | 100 |
それぞれまとめるとこのような表になります。
コロナショック以前と比べるとどちらも20%以上株価が下落しています。
ANAは一時2,100円台、JALは1,600円台まで落ちていたのでその頃と比べるとだいぶましにはなりました。
最近は政府主導の「Go toキャンペーン」と呼ばれる国内旅行支援があり、若干上昇の基調があります。
私自身は3月の中旬にコロナは長期化しなければ株価はすぐ戻るだろうということで、とりあえずANAの株を買いましたが、3月末に考えを改め、株は売却しました。
もし期待通りコロナ前の水準に株価が戻った場合と以前は下のように仮定していましたが、以前の株価に戻るまでは数年かかるような気がしますね。。。
ANA | JAL | |
---|---|---|
購入株数 | 100 | 100 |
1株当たり利益 | 850円 | 1,200円 |
売却益 | 85,000円 | 120,000円 |
税引き後益(概算) | 68,000円 | 96,000円 |
アメリカのアメリカン航空は2日で70%ほど株価が上がったこともありましたが、また最近は下落基調です。
株主優待
ANAもJALも3/31、9/30時点で100株以上を保有していると
株主優待を受けることができます。
それぞれの株主優待を一覧にすると
ANA | JAL | |
---|---|---|
国内線割引 | 〇 | 〇 |
ツアー割引 | 〇 | 〇 |
提携ホテル割引 | 〇 | ✖ |
空港内売店・提携ゴルフ場での優待他 | 〇 | ✖ |
それぞれの特典内容は以下から確認いただけます。
(ANAのHP) (JALのHP)
国内線割引
ANAとJALでは株を3/31の時点で100株以上所持している場合国内線の割引券をもらうことが出来ます。
所有株と割引券の枚数はこちら
ANA JAL
ANAとくらべるとJALは貰える基準がシビアですね。
100株では9/30に割引券をもらうことが出来ません。
「株主割引」 とは
HPで航空券の値段を調べた際に右のほうにに出てくる料金ですね。(下図青枠赤枠内)
ANA JAL
スーパーバリュー、ウルトラ先得よりは高いことが多いですが、搭乗直前や連休ではこんな感じでお得な場合があります。
また、株主割引で購入した航空券は日程の変更が可能なのが大きいですね。
使わない場合はチケットショップなどで売ることもできます。
今は状況が状況ですが、ANAの国内線割引券は1枚3,000円 ほど
JALの国内線割引券は1枚4,000円ほどで売れていました。
JALの方が同じ株数でも貰える割引券の枚数が少ないので高くなるのは必至ですね。
ツアー割引券
ANAもJALも3月末・9月末で100株以上所有しているとツアー商品(国内・海外)に使える割引券が貰えます。
ANAの場合は対象外のツアーから割引率最大7%のツアーまでとツアーによって条件が変わります。 (公式)
JALの場合はどうやら一律7%の割引となるようです。
ANAのみの特典
・提携ホテル割引
・空港内売店・提携ゴルフ場での優待他
はANAのみの特典になります。
100株以上ANAの株を所有していると、以下の提携ホテルで宿泊費の20%割引券(6枚)やレストランの10%割引券(5枚)などが貰えます。
クラウンプラザは全国にありますし
ANAの上級ステータスはIHGのプラチナエリートへのステータスマッチキャンペーンが
あるので使い勝手がよさそうです。
また、空港内売店(10%割引券)・提携ゴルフ場(2か所)での割引優待も受けることが出来ます。
配当
2019年の配当は以下の予定でした。
ANA | JAL | |
---|---|---|
中間配当 | ー | 55円 |
期末配当 | 75円(予定)→無配 | 55円(未定)→無配 |
Σ | 0円 | 55円 |
100株保有の3月配当 | 7,500円→0円 | 11,000円→5,500円 |
しかしながらコロナウイルスの影響で両社とも決算の悪化から3月末は無配となりました。
残念ながら今年の配当は望み薄でしょう。。。
まとめ
以上をまとめると以下の通りです。
ANA | JAL | |
---|---|---|
株価 | 約2,750円 | 約2,100円 |
コロナによる下落率 | 約25% | 約35% |
国内線割引券 | 〇 3/31、9/30 | 〇 ただし100株では9/30は✖ |
割引券売価 | 2,000~3,000円 | 2,500~4,000円 |
提携ホテル割引券等 | 〇 | ✖ |
配当(100株所有、3月末) | 無配 | 無配 |
配当(100株所有、20年度) | 未定(たぶん無配) | 未定(たぶん無配) |
財務体質では圧倒的にJAL>ANAですが、JALの方が下落率が高いのはやはり一度破綻しているからなのでしょうか。。。
決算資料など見ると今危ないのは明らかにANAの方なんですが。。。
手元キャッシュはANAが1,300億円、JALは3,300億円ですから。
両社の20年4-6月期決算については以下記事でそれぞれキャッシュフローなどについても解説しております。投資の際のご参考になればと思います。
ただ、ANAは政策投資銀行から3,500億円最近借りていましたね。
【今買うならどっち?】という題でしたが、私としてはどちらも今は買うべきではないというのが答えですね。(この記事を最初に書いたのは3月です。)
通常通り運航が再開されるまではリスクが高すぎるかなと。ただし、投資判断は自己判断にて。
緊急事態宣言も解除され、県を跨いでの移動も解禁され出張などは徐々に再開されています。
政府主導の国内旅行喚起プロジェクトも始まったことですし、このまま普段通り旅行が楽しめる日常に戻るといいですね。
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