2026年4月ついにANAからスターアライアンスゴールドを半永久的に享受できたスーパーフライヤーズカードにメスを入れる案内がなされました。
ANA以外でスターアライアンスゴールドを取得し、維持する方法を知っておきたいと思い、今回はルフトハンザグループでのスターアライアンスゴールドを取得し、維持する方法について調べてみました。
また、ステータスマッチはいつ制度が変わるか不透明なため、対象外としております。
ANAからのスーパーフライヤーズ会員の改定案内
ANAは2028年4月より、スーパーフライヤーズカード(SFC)のサービス制度を大幅に改定することを発表しました。
今回の改定の最大のポイントは、ANAカードおよびANA Payの年間決済額に基づき、会員資格が2つの区分に分かれる点です。これにより、決済額が少ない会員は空港ラウンジ利用などの一部特典が制限されます。

改定の主なポイントは2つの新区分を導入(2028年4月〜)することです。
年間決済額(判定期間中の合計)に応じて、サービス内容が異なります。
- SFC PLUS: 年間決済額が300万円以上の会員。現行と同等のサービス(空港ラウンジ利用、優先チェックインなど)を継続。
- SFC LITE: 年間決済額が300万円未満の会員。空港ラウンジの利用ができなくなるなど、一部の特典が制限される見込みです
判定期間
2026年12月16日から2027年12月15日までの決済額が、2028年度(2028年4月〜)の区分判定に用いられます。
今回の改定は、飛行機の搭乗実績だけでなく「決済額」を重視する内容となっており、いわゆる「SFC修行」を終えてカードを維持しているだけのユーザーには大きな影響が出る内容となっています。
ルフトハンザグループ
ルフトハンザ グループ(Lufthansa Group)は、ドイツを拠点とする世界最大級の航空事業グループで、ルフトハンザ ドイツ航空、SWISS、オーストリア航空、ブリュッセル航空などを傘下に持ちます。スターアライアンスの中心的メンバーであり、2026年にはITAエアウェイズの買収・統合を進めてネットワークを拡大しています。

グループのエアライン
マルチハブ戦略のもと、欧州の主要なフラッグキャリアを多数傘下に収めています。ヨーロッパにいるとルフトハンザグループで大抵のところへは行くことが可能です。
フルサービス・キャリア(FSC)
ルフトハンザ ドイツ航空(ドイツ / グループの基幹)
スイス インターナショナル エアラインズ(スイス)
オーストリア航空(オーストリア)
ブリュッセル航空(ベルギー)
エアドロミティ(イタリア)
ITAエアウェイズ(イタリア / グループへ公式参画)
LCC・レジャー・その他
ユーロウィングス(LCC / 欧州域内路線)
ディスカバー・エアラインズ(レジャー路線専門)
エーデルワイス航空(スイス発リゾート路線)
ルフトハンザ・カーゴ(貨物専門)
1926年の創業から、欧州の航空再編を主導するメガキャリアへと進化を遂げました。2026年は100周年となっており、特別塗装の機材などが投入されています。
1926年:初代「Luft Hansa」が設立され、ベルリンを中心に定期運航を開始。
1953年:大戦後の運航停止を経て、現在の「ルフトハンザ ドイツ航空」が再建。
1960〜70年代:ジェット機時代を牽引。ボーイング737のローンチカスタマーとなる。
1997年:世界最大の航空連合「スターアライアンス」をANA等と共同で設立。
2000年代:スイス、オーストリア、ブリュッセル航空を次々と買収し巨大グループ化。
2020年代:コロナ禍の政府支援を完済。経営危機を乗り越え過去最高の売上を記録。
国籍航空会社を集約したルフトハンザは、単一国籍ベースのANAに比べ売上高で約3倍の規模を誇ります。
| 項目 | ルフトハンザグループ (2025年実績) |
ANAグループ (2025年3月期実績) |
|---|---|---|
| 売上高 | 396億ユーロ (約6兆5,000億円超) |
2兆2,618億円 (過去最高) |
| 就航地数 | 約330都市 | 約100都市前後 (国内・国際合計) |
| 就航国数 | 約100カ国 | 約20〜30カ国前後 |
日本との関係
日本へは3社が直行便を飛ばしています。
| 航空会社 | 運航路線 | 運航頻度・使用機材など |
|---|---|---|
| ルフトハンザ ドイツ航空 | 東京(羽田) 〜 フランクフルト | 毎日運航 (B747-8など) |
| 東京(羽田) 〜 ミュンヘン | 毎日運航 (A350-900) | |
| 大阪(関西) 〜 ミュンヘン | 週数便運航 (A350-900) | |
| スイス インターナショナル エアラインズ | 東京(成田) 〜 チューリッヒ | 毎日〜週5便 (季節により変動) |
| オーストリア航空 | 東京(成田) 〜 ウィーン |
夏期限定運航(4月〜10月) 週4〜5便(ピーク期は毎日運航、B777-200ER) |
ANAとは日本〜欧州路線において、独占禁止法の適用除外(ATI)認可を受けた「ジョイントベンチャー(共同事業)」を展開しています。4社間で運航スケジュールを調整し、乗り継ぎ効率を最大化しています。さらに運賃設定や販売も共同で行うため、往路はANA、復路はルフトハンザといった会社を跨いだ組み合わせでも、割高にならずにお得な往復運賃で購入可能です。旅客便だけでなく、ANAとルフトハンザ・カーゴは世界で初めて航空貨物分野でもJVを立ち上げ、日欧間の物流を共同運営しています。
それだけでなく、通常、アライアンス他社便に乗った際は「フライトマイル」しか貯まりませんが、JVパートナーであるため上級会員向けの「フライトボーナスマイル」も相互にプレゼントされます。
ANAマイレージクラブの上級会員(ダイヤモンド、プラチナ、ブロンズ)およびスーパーフライヤーズ(SFC)会員は、ルフトハンザ、スイス国際航空、オーストリア航空の運航便に乗った際にも、ANA自社便と同様に最大130%のフライトボーナスマイルが加算されます。反対にルフトハンザのマイレージプログラム「マイルズ&モア(Miles & More)」の上級会員がANA運航便に乗った場合も、同様に「エグゼクティブボーナス(追加マイル)」が付与されます。
スターアライアンスゴールドの条件

ルフトハンザグループのマイレージプログラム「マイルズ&モア(Miles & More)」において、スターアライアンスゴールド(Star Alliance Gold)に対応するステータスは「セネター(Senator)」です。ルフトハンザグループでは、2024年1月にステータス獲得制度が完全に刷新され、従来の「マイル」ではなく、一律の「ポイント(Points)」制が導入されています。
獲得条件:総ポイント(Points):2,000ポイント 以上
内、特選ポイント(Qualifying Points):1,000ポイント 以上(ルフトハンザグループ等の対象航空会社運航便でのみ獲得可能)
1暦年(1月1日〜12月31日)の間に、2つの条件を同時に満たす必要があります。
維持条件:獲得条件と同様
具体的に条件についてみていきます。
ポイントの貯まり方(1搭乗セグメントあたり)
新制度では、飛行距離ではなく「路線の種類(大陸内 / 大陸間)」と「搭乗クラス」の2つのみでポイント数が固定されています。
- 欧州などの大陸内路線(日本国内線などを含む短距離)
- エコノミー:20ポイント
- ビジネス:40ポイント
- 日本〜欧州などの大陸間路線(長距離国際線)
- エコノミー:60ポイント
- プレミアムエコノミー:80ポイント
- ビジネス:200ポイント
- ファースト:400ポイント
日本〜欧州を「ルフトハンザのビジネスクラス」で往復すると、1往復で計400ポイント(往路200+復路200)の特選ポイントが貯まります。これを1年間に5往復(計10フライト)すれば、2,000ポイント(すべて特選ポイント)となり条件を達成できます。
なお、総ポイント(Points):650ポイント、内、特選ポイント(Qualifying Points):325ポイントを獲得すると「フリクエント トラベラー」のステータスを獲得することが可能です。「フリクエント トラベラー」はスターアライアンスシルバーに該当し、一見価値がないように見えますが、ルフトハンザグループ運航便の利用時に、各空港の「ルフトハンザ・ビジネスクラスラウンジ」が無料で利用可能という特典があります。
ルフトハンザはファースト、セネター、ビジネスの3つのラウンジがあり、そのうちのビジネスラウンジが使用可能となります。ANAもANAラウンジとファーストクラスラウンジの間を設ければここまで荒れなかったような気もしますね。
HON Circle(最上位ステータス)
「セネター(Senator)」の上には、ルフトハンザグループの最高峰ステータスである「HON Circle(ホン・サークル)」が存在します。こちらも参考に紹介します。
HON Circleは、スターアライアンスゴールドの権利はもちろん、ルフトハンザグループからファーストクラス同等以上の最上級VIP待遇を受けられる特別なステータスです。
1暦年(1月1日〜12月31日)の間に、以下の条件を達成する必要があります。
- HON Circleポイント(HON Circle Points):6,000ポイント 以上
HON Circleポイントはルフトハンザグループ(ルフトハンザ、スイス、オーストリア、ブリュッセル、ITAエアウェイズなど)および一部のパートナー(エアドロミティ、ユーロウィングス等)の運航便でのみ貯まります。ANAなどの他スターアライアンス便では1ポイントも貯まりません。
さらにビジネスクラスおよびファーストクラスに搭乗した際のみポイントが付与されます。(エコノミー、プレミアムエコノミーでは一切貯まりません)
搭乗回数の目安(1搭乗あたりビジネス200、ファースト400)
- 日本〜欧州をルフトハンザのビジネスクラスで往復(計400ポイント)する場合:年間15往復
- 日本〜欧州をルフトハンザのファーストクラスで往復(計800ポイント)する場合:年間7.5往復
- 主な特典は以下です。
- ファーストクラス・ターミナルの利用:フランクフルト空港にある、ファーストクラス乗客とHON Circle会員専用の「独立した専用ターミナル(ラウンジ)」を利用できます。
リムジン送迎サービス:飛行機が沖止め(ターミナルから離れた駐機場)になった際、一般のバスではなく、高級外車(ポルシェやメルセデス・ベンツ)の専用リムジンで機体とターミナル間を送迎されます。
最高優先の予約・空席待ち保証:出発24日前までの申し出により、満席のフライトでもビジネス、エコノミークラスの座席が100%保証されます。
パーソナル・アシスタント:主要ハブ空港において、専任スタッフが乗り継ぎや出入国手続きを個別にサポートします。
セネター・ステータスの進呈:配偶者やパートナーに、スターアライアンスゴールドである「セネター」のステータスを無条件で1名分プレゼントできます。
私も一回だけウィーン空港でポルシェで送迎されているHON Circle会員を見かけたことがあります。
獲得と維持のシミュレーション(フライト回数・金額)
1. 【最速】ビジネスクラス・シミュレーション
搭乗回数を最も少なくする「最速」のプランです。すべてルフトハンザグループ便(LH)で運航するため、特選ポイントも同時に100%満たせます。
- ルート:東京(羽田/成田) ⇔ フランクフルト ⇔ 欧州都市(バルセロナなど)
- 搭乗クラス:ビジネスクラス(予約クラス不問の一律ポイント)
- 1往復あたりの獲得ポイント:
- 日本 ⇔ 独(長距離ビジネス):往復 400ポイント
- 独 ⇔ 欧州(短距離ビジネス):往復 80ポイント
- 合計:1往復あたり 480ポイント(すべて特選ポイント)
- 必要搭乗回数:5往復(合計 2,400ポイント / うち特選2,400)
- 概算費用:約250万円 〜 350万円(1往復50〜70万円計算)
2. 【最安】エコノミークラス・シミュレーション
1. ルフトハンザグループ便(日欧往復)で「特選ポイント」を稼ぐ
まずはセネター獲得に絶対必要な「特選ポイント1,000以上」をクリアします。
- ルート:東京(羽田/成田) ⇔ フランクフルト ⇔ 欧州都市(バルセロナなど)
- 搭乗クラス:エコノミークラス(最安運賃「Light」など)
- 1往復あたりのポイント:160ポイント(特選ポイント)
- 必要搭乗回数:7往復
- 獲得ポイント:1,120ポイント(特選1,120 / 総ポイント1,120)
- 国際線概算費用:約105万円 〜 140万円(1往復15万〜20万円計算)
2. ANA国内線で残りの「総ポイント」を補填する
セネターに必要な総ポイント(2,000)まで、残り「880ポイント」をANA国内線で一気に獲得します。
- ルート:ANA国内線の全路線(例:東京/羽田 ⇔ 大阪/伊丹、札幌、福岡などお好きな路線)
- 搭乗クラス:エコノミークラス(最安の「ANAスーパーバリュー」等で可)
- 1フライトあたりのポイント:20ポイント(総ポイントのみ加算)
- 必要搭乗回数:44フライト(=22往復)
- 獲得ポイント:880ポイント(総ポイントに加算)
- 国内線概算費用:約35万円 〜 53万円(1フライトあたり約8,000円〜12,000円の特売り運賃で計算)
- 合計:約140万円 〜 193万円
| 項目 | 国際線(ルフトハンザ等) | 国内線(ANA) | 合計(セネター達成) |
|---|---|---|---|
| 搭乗回数 | 7往復(28フライト) | 22往復(44フライト) | 計 72フライト |
| 特選ポイント | 1,120 pt | 0 pt |
1,120 pt 1,000の条件クリア |
| 総ポイント | 1,120 pt | 880 pt |
2,000 pt 2,000の条件クリア |
| 概算費用 | 約105万 〜 140万円 | 約35万 〜 53万円 | 約140万 〜 193万円 |
なお、セネターに必要な2,000ポイント(すべて特選ポイント)を、すべて欧州内の乗り継ぎ往復で達成する場合だと以下です。
- ルート例
イタリア、スペイン、フランス等の主要都市 ⇔ フランクフルトまたはミュンヘン ⇔ 別の欧州都市
(例:ミラノ発〜フランクフルト経由〜バルセロナ行き) - 1往復(4フライト)あたりの獲得ポイント
80ポイント(すべて特選ポイント) - 必要往復数
25往復(合計 100フライト) - 概算費用
約35万円 〜 50万円
※欧州域内のハブ乗り継ぎ往復航空券は、プロモーションや早期購入を利用すると1往復あたり約140〜200ユーロ(約2.3万〜3.3万円)で確保可能です。25往復分で計算すると総額約35万〜50万円(航空券代のみ)となります。こちらはかなりお得です。
日本からだとどうしても長距離路線を挟む必要があり、非現実的となってしまいます。
生涯ステータス
長年の利用実績に対する救済措置として、新制度から永年無料のライフタイムステータスが正式に定義されました。
- ライフタイム・セネター(生涯スターアライアンスゴールド)
- 条件:これまでに生涯で積み上げた「特選ポイント(Qualifying Points)=ルフトハンザグループ便でのポイント」が通算40,000ポイントに達すること。
- 特典:一度達成すれば、その後は一切飛行機に乗らなくても、一生涯「セネター(スターアライアンスゴールド)」のステータスと特典が維持されます。
※なお、通算30,000特選ポイントに達した場合は、生涯スターアライアンスシルバーとなる「ライフタイム・フリクエントトラベラー」が与えられます。
エコノミーの大陸間路線が20ポイントなので2,000回の搭乗が必要で、仮に片道1万円としても2,000万円、乗り継ぎを活用して2区間を1万円で乗ったとしても1,000万円ですね。
以上、ルフトハンザグループでスターアライアンスゴールドを取得し、維持する方法でした。
欧州に住んでいればそこまで基準は厳しくないですが、日本在住だとルフトハンザグループでスターアライアンスを維持する必要性は薄いですね。
他のエアラインのスターアライアンスゴールドの取得条件を調べたりするのは結構楽しいですね。








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