Remitly(RELY)の銘柄分析(ビジネス/収益モデル・決算まとめ)

アメリカ株個別銘柄

送金サービスプラットフォーム企業Remitlyの会社概要、事業領域、事業領域の市場、決算推移、株価情報についてまとめています。

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移民の方に対して送金サービスを提供するFintech

アクティブユーザー数240万人、115ヵ国に対して送金を行うことが可能

20年年度は売上成長率103%、21年半期は売上成長率+92%、粗利率は57%

当記事は私自身の投資活動において興味のある銘柄の情報を整理する目的で作成するものであり、該当銘柄への投資を推奨するものではありません。

とある旧財閥系、日経225オールドエコノミーで投資経済性を見ている不思議紳士です。20代でアメリカ株初心者です。PFの7割はVTIですが、余裕資金で個別株に挑戦中です。

今後様々な企業の分析をしていきたいと思っています。

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不思議紳士
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会社概要

それでは会社概要について見ていきましょう。

基本情報

Remitlyはアメリカ、ワシントン州シアトルに本社を置き、 移民の方に対して送金サービスを提供するFintech企業です。

設立は2011年とそこそこ新しい会社でCEOは創設者のMatthew Oppenheimerという方が務めています。

Matthew Oppenheimer氏はRemitlyを共同設立する前は、2009年8月から2011年5月まで、多国籍銀行および金融サービス会社であるBarclaysに勤務していました。Oppenheimer氏は、ハーバードビジネススクールで経営学修士号と文学士号を取得しているとのことです。

Oppenheimer氏がケニアで働いていた際に、海外で働く人から送金されたお金に、その家族がどれほど依存しているかに気づき、海外への送金と受け取りがいかに難しいかを目の当たりにしたことがRemitlyを創設した背景になっています。

海外からの送金プロセスは不透明で、費用がかかりもっと良い方法があると確信し、現在COOのJoshua Hug氏も加わりRemitlyが創設されました。

Joshua Hug氏はRemitlyを共同設立する前は、 プライベートソーシャルカタログWebサイトであるShelfariを共同設立し2006年5月から2008年8月までの最高執行責任者を務め、2008年8月にShelfariがAmazonに買収され2011年10月までAmazonにてShelfariを率いていました。

Remitlyは「Transform the lives of immigrants and their families by providing the most trusted financial services on the planet」を会社ビジョンにしています。訳は「地球上で最も信頼できる金融サービスを提供することにより、移民とその家族の生活を変革する」といったところでしょうか。

上記のような理念の基Remitlyは創設され、現在では500万人以上の利用者がおり、世界の17ヵ国から115ヵ国に対して75種類の通貨で送金を行うことが可能となっています。

プロダクト

続いてRemitlyのプロダクトについて見てみたいと思います。

会社概要を読んで頂いた方は簡単に想像つくと思いますが、移民の方が自国の家族に送金するためのサービスがRemitlyのプロダクトになります。

送金サービスはスマートフォンなどのアプリとWebの2通りで利用することが出来ます。

RemitlyBarclays, Chase, HSBC, Wells Fargoを含む15以上のトップクラスの銀行、およびVISAとの直接的な関係を含む主要なグローバル決済プロバイダーと関係を持っており、 これにより銀行口座、カードベースでの送金が可能となっています。

Remitlyの支払いネットワークは、ユーザーにさまざまなデジタルおよび従来の送金方法の選択肢を提供し、35億を超える銀行口座6億3000万を超えるモバイルウォレット355,000を超える現金受け取り場所(小売店や銀行を含む)へ数分または数秒で送金することを可能にしています。

アプリについて使用法を見てみましょう。

①まずアカウントを作成してログインします。この際、銀行口座、クレジットカードまたはデビットカード、現金支払いなど支払い方法を設定します。

②続いて送金を受け取る方を設定し選択します。一回設定した送金先は保存され、毎度設定する手間なく繰り返し送金することが可能です。

③その次は送金のタイミング、金額、送金方法(現金、クレジットカードなど)を選択します。

送金を受け取る側の方法を設定、選択します。銀行預金やモバイルウォレットに加え、移民の方の母国は銀行普及率やモバイルウォレットの普及も低いことが多いため、IDや番号を発行し、町の小売店などで現金を受け取ることも可能なようです。

⑤そして最後確認をして送金が完了します。

2021年6月30日時点で14か国語に対応し、ユーザーの85%以上がモバイルアプリにて送金を行っています。

また、2021年6月30日の時点で、モバイルアプリのiOS AppStoreの評価は4.9で45万以上のレビューAndroidのGooglePlayの評価は4.8で17万以上のレビューがあるということでかなり好評のようです。

Webサイトは以下のような感じとなっています。

送金サービスだけでなく、デジタルバンキングサービスPassbook」も2020年にローンチしています。

こちらはRemitlyが既存銀行と提携して提供しているサービスで口座へのアクセスや、VISAのデビットカード発行などが出来るようです。こちらのサービスはまだ初期段階ですが、今後Remitlyの収益基盤が拡大することが期待されています。

また「Remitly for Developers」というサービスもこれまた2020年にローンチしています。

このサービスは企業やアプリなどの開発者向けのサービスでアプリやWebサイトに送金機能やお金を受け取る機能を付与することが出来ます。こちらはAPIという形で提供されています。

このサービスは新興国に特化した決済サービスのdLocalと被る印象でお互い競合になり得るかもしれないなと思っています。

収益/ビジネスモデル

収益モデル手数料ビジネス顧客が送金する際の手数料と、為替取引の手数料2つが売上となっています。

アクティブユーザー数はここ数年でかなり伸びており、21年の6月末でアクティブユーザー数は240万人に到達しています。

2021年6月末までの3か月間は、2020年6月末までの3か月間と比較して、アクティブユーザーが約57%増加しており、さらにアクティブユーザー1人あたりのトランザクション数は過去5年間毎年増加しています。

以下は毎年獲得した顧客のコホートで年々金額が積み上がり大きくなっているのがわかります。

市場見通し・規模

続いてRemitlyが事業を展開している市場について見ていきます。

国境を越えた送金と銀行業務は、世界最大の金融サービス市場の2つで 国境を越えた送金市場だけでも、2020年の移民送金の総流入量は約$1.5 trillion(165兆円)と推定され(公式および非公式の個人間チャネルの両方を含む)、世界全体で約$40billion(4.4兆円)の取引手数料が発生しています。

Remitlyの2020年6月から21年6月まで1年間の送金量は$16.1 billionで上記$1.5 trillionの1%となっています。

なお、Remitlyがサービス可能な市場は$1.5 trillionのうち$540 billionと見積もっており、Remitlyの送金量$16.1 billionはこれの3%に該当し、まだまだ拡大の余地はあるかと思います。

また世界中に2億8000万人以上の移民がおりRemitlyのアクティブユーザー数は240万人ですからこちらも全体の1%ほどと相当拡大の余地ありとなっています。

決算情報

続いてRemitlyの業績内容について見ていきたいと思います。

20年の売上は$257million(282億円)営業損失は-$33millionとなっています。売上成長率は+103%粗利率は57%です。(19年は56%でほぼ変わらず)

21年の1-6月は売上が$202million、営業損失は-$9millionとなっています。 売上成長率は+92%でこちらも粗利率は57%です。

キャッシュフローの推移は以下の通りで、営業キャッシュフローは19年はプラスでしたが、20年にはマイナスになり、21年の半期はプラスとなっています。

株価、時価総額、バリュエーション、他社比較

続いて株価、バリュエーションについて見ていきます。

こちらは情報が出次第更新します。

株価推移はこのような感じになっています。

時価総額:$6.4Billion

PSR:16倍

21年上期売上高$202Million×2の場合

感想

以上Remitlyの企業情報や、事業領域の市場、決算を見てきました。

感想としては、移民に焦点を当てたFintechということで非常に面白い企業だなと思いました。そこそこ人気化しそうな気がするのでどれくらいのバリュエーションになるのか楽しみです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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