ANAと同じスターアライアンス所属しており、日本にも多くの直行便を飛ばしているタイ国際航空関連について残念なニュースが流れてきました。
なんとその内容は
タイ政府は当初予定していた救済計画を撤回し、タイ国際航空について破産法に基づく会社更生手続きの申請を計画している
というものです。
タイ国際航空のニュース記事
まずニュースとなっていた記事を見てみます。
タイ政府は国営のタイ国際航空について、当初予定していた救済計画を撤回し、破産法に基づく会社更生手続きの申請を計画している。
国営企業政策事務所(SEPO)はタイ国際航空の更生計画に原則合意し、あすの閣議で協議される予定 。
ロイター
ルフトハンザも同じようなニュースがありましたが、あちらはあくまで破綻の可能性も視野に再建を検討でしたが、
こちらは経営破綻で確定のようです。
タイ国際航空が毎年巨額の赤字を垂れ流していたのは知っていましたので、
そこまで驚きではないのですが、残念ではありますね。
タイ国際航空とは
タイ国際航空はANAも所属しているスターアライアンスに所属しており、タイの「フラッグキャリア」です。
スターアライアンスに、ルフトハンザ航空やスカンジナビア航空(SAS)、エア・カナダ、ユナイテッド航空とともに発足当初からのスターティング・メンバーとして加盟しており、同アライアンスの代表的メンバーです。
日本にも数多くの直行便を飛ばしています。
成田、羽田、関空、中部に留まらず、新千歳、仙台、福岡にも直行便を飛ばしています。
特に成田、羽田、関空にはファーストクラスの設定がある便を飛ばしており、そのファーストクラスがANAマイルで取れることから非常に人気でした。
日本から乗れるファーストクラスで一番距離が短く手軽なのがタイ国際航空のファーストクラスでした。
私もこの4月に搭乗予定でしたが、コロナウイルスの影響で泣く泣くキャンセルしました。。。
タイ国際航空の今後は
破綻でタイ国際航空はどうなるか気になるところですが、
経営破綻となっても会社自体がなくなるわけではなく、かつてのJALのように政府の資金を注入し再生を目指すことになると思います。
少し前にオーストラリアのヴァージンオーストラリアは経営破綻となりましたが、同様の形をとるようです。
というのもタイ国際航空の株式の51%はタイ政府が保有しており、半官半民の企業であるためです。
おそらくこういった理由から会社自体はなくならず、事業は続けていくことにはなると思います。タイの航空会社で長距離国際線を運航しているのはタイ国際航空だけですし。
なので運航はそのまま続き予約などの取り扱いも問題ないはずです。
経営破綻したものの事業を続けている航空会社は結構あります。JALもスカイマークもそうですし、イタリアのアリタリア航空なんて過去2回も破綻しています。
ただし、経営破綻による企業の再建は政府の資金が注入され、経営に対してあれこれ注文が付きます。
例えば、 「従業員のうち3~4割の削減が必要」、「旅客や貨物といった各部門を分社化」「人員数や給与水準の適正化」といったあたりです。
実際にこれは経営改善に向け政府からタイ航空がすでに要望されていることだそうです。
あと考えられるのは「不採算路線の廃止」でしょう。
経営改善を目的としたコストカットで我々ユーザーにとっての改悪も続くかもしれません。
・不採算路線廃止で日本路線も影響を受ける
・大型機材の売却(A380やB747など)
・ファーストクラスを廃止
・他社マイル(ANAマイルなど)での特典航空券の予約廃止
などあくまで想像ですが、コストを減らす方法は、素人の私ですら考えたらキリがありません。
こういった「改悪」が進まないことを祈るばかりです。
欧米諸国ではコロナウイルスの感染状況を見ながら経済活動を再開する動きが本格化していますが、従来の需要に戻るまでは数年かかるとも言われています。
航空会社のコロナウイルスとの戦いは長期戦となってしまいそうです。
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